避難直後は・・・・・997
2011年04月06日
~ 今 日 の 雑 感 ~
避難直後は・・・
今になっての被災地の証言を聞くと、大震災直後は、避難所にも相当大変な混乱があったようだ。
避難所へやって来た住人たちが、われ先に場所取りをしたり、配られる食料を奪い合ったりなどで、体力のないお年寄りたちに食べ物が行き渡らないというようなことも起きたそうである。
そして、やはりトイレが問題だったそうで、足の弱いお年寄りたちは和式トイレで用が足せないために、和式トイレの上へはめ込むタイプの洋式トイレを付けたものの、トイレの個室が狭く、足の置き場を確保出来ないということもあったらしい。
洋式トイレの個室は、和式の1.5倍の広さがなければ使用できないものなのだ。
わたしも身体が動かなかった時、仕方なく家のトイレを改造したが、その際、トイレの隣部屋の押し入れを取り壊して個室を広げた。
避難所というものは、そういう細かなところにも配慮して決めておくべきものなのだということが、教訓となったようだ。

ところで、テレビのワイドショーの報道では、徳島県などでは、県をあげて被災者の受け入れに積極的で、疎開先の住居紹介から就職支援まで至れり尽くせりの態勢で取り組むということで、京都府もそれに近い支援を申し出ているそうである。
しかし、未だ応募して来る被災者は少ない。
やはり、被災者には、住み慣れた地域から出来るだけ離れたくないという気持ちもあり、どうしても移住を余儀なくされるのならば、より近くの県へ行きたいと思うのが人情だろう。
また、若い人たちは将来のことも考えて、被災地を離れようという決意を固める人も多いだろうが、これから就職したり新しい生活を構築する必要のない高齢者などは、これ以上人生の冒険をしようとは思わないのが普通である。
ある被災者高齢女性が話していたが、
「何もかも失った。これから先は、わたしの面倒を誰が見てくれるのかが最も気がかり。この年で働きに出ることも出来ないし、贅沢は言わないので、死ぬまで不自由なく暮らせる保障をしてもらいたいだけだ」
確かに、これが本音だろうと思う。
つまり、そうなると、これからの日本には、高齢者だけでも単純計算で十万人規模の生活保護者が出るのではないかと思われる。
しかし、こういう時のためにこそ、これまで国民は皆真面目に税金を支払って来たのだから、それを受け取る権利はあるはずだ。
いや、被災者だけではない。経済活動の沈滞により、二次、三次災害を被る国民が大勢出て来るはずであり、既に計り知れないほどのダメージを受けている業種も多い。
国内の経済的疲弊は、被災者の支援を滞らせるばかりか、失業者の増加や企業の倒産などとんでもない負の連鎖を引き起こす元にもなり兼ねないのである。
だからこそ、ここは国内旅行やお花見などの行事を積極的に行ない、経済を停滞させないように努力する必要がある。
特に、今回の地震で被災することがなかった近畿、中国、四国、九州、沖縄など西日本の人たちが、地震で被災した東北や関東、そして信州へ率先して旅行したり、現地の食材を購入することが重要となるのである。
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