高齢者の逆走
2013年10月01日

近頃増えているのが、高速道路を逆走する高齢者ドライバーだそうだ。
追い越し車線を逆走し、後続車と正面衝突する例が続発していると、ニュースでは伝えていた。
こうした逆走が何故起こるのかというと、逆走した加害者の多くが、
「一般道路と勘違いした」
と、話すという。
確かに、高速道路には馴染みが薄い高齢者は、つい思わず知らず高速に乗ってしまったことで、パニックに陥る例が少なくないそうだ。
間違って高速道路へ入ってしまったものの、行けども行けども一般道へ下りられる道がない。
「これは、元来た道へ戻るしかない」
と、考えてしまうのは仕方がないことである。
ところが、高速道路上には安易にUターン出来る場所もない。
となれば、追い越し車線を戻るしか手はなくなるという訳である。
焦れば焦るほど、こうした状況になり兼ねない。
追い越し車線を対向車線と思い違いすることも、当然といえば当然である。
高速を走っていて、「不親切な造りだなァ・・・」と、思った人も多々いるだろう。
途中で忘れ物をしたことを思い出して戻ろうとしても、即座に反転できないのだから、イライラもする。
とかく、今の日本は高齢者が生きにくい構造になり過ぎているということである。
何処へ行ってもコンピューター制御に管理され、人のぬくもりが通っていない。
こうしたニュースを観るにつけても、一概に「悪いのはルールを知らない高齢者でしょ」とは言えないと思う。
使いづらく判りにくいシステムを常識とばかりに押し付けて来る現代社会の考え方の方が、よほど人としてのルールを無視しているといえる。
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