腹の立つしゃべり方
2012年03月21日
腹の立つしゃべり方

会話をしていると、とかく腹の立つしゃべり方ばかりする人って、いますよね。
何かにつけて上げ足をとるとか、相手の話についてはほとんど上の空でまともに聞いている試しがないとか、皮肉ばかり言うとか、やたらに「嘘~」を連発するとか、などなど。
また、何かを教えてあげた時、「そうなんだ」という返事を返す人もウザいという意見が多いです。
教えてもらったのならば、返事は「そうなのか」が礼儀ですよね。
「そうなんだ」というのは、「だいたい判っていたけれど、やっぱりそういうことなんだ」という意味で、初めて聞いたという素直な驚きがそこにはないのですから、教えた方にしてみれば、「何だよ!せっかく話してやったのに」ということにもなるわけです。
これに似ている反応の仕方に、
「そんなの決まっているじゃない」
と、いうものがあります。
自分が発見したことや初めて知ったことを他人に話したいという気持ちは、誰もが持っている衝動ですよね。
ある人が何か珍しい物を見て、そのことを友人などに教えてやった時、
「へ~~、そんな物があるんだね」
と、素直に驚いてくれれば話した方も話がいがあるというものです。ところが、相手がそういう珍しい物を知るはずがないにも関わらず、
「そりゃ、そうだろうね。そんなもんだよ」
などという如何にも知ったかぶった返事を返して来たら、やはり話した方としては面白くないと思うのは当然です。
でも、何を言われてもそういう返事しか返せないという癖を持った人も時にいるようで、どんな話題に対しても、すべて自分の想定内だと主張するのです。
これは、相手よりも自分の方がものを知っているとか、バカにされたくないという虚栄心の表われなのですが、あまり頻繁に使うがために、いつの間にか無意識下でそういう反応をしてしまっている場合があるようなのです。
しかし、やはりこういう返事を聞いた方は、「そんなに物事に詳しいのなら、もう何も教えてやらない!」と、腹を立てるのは当たり前で、そうした癖を続ける人は、知らず知らずのうちに友人や味方を失って行くものなのです。
高齢者になった時、誰も話し相手がいないと嘆く人の中には、若い時分常にこうした「知ったかぶり」をしていた人が少なくないとか。
あなたの周囲にも、「そんなの決まっているじゃない」「そんなことも知らないの?」というような口癖の人はいませんか?
実は、わたしの身近にもそういう人が何人かいます。
でも、不思議なことに、そういう口癖の人は、同じ口癖の人のことが大嫌いなんですよね。自分にもそっくりな癖があることにまったく気が付いていないのです。
知らないことまでも「知っている」というあの見栄っ張り根性は、何処から生まれるのでしょうか?
知らないことを知るということは、楽しいことだと思うのですが、そういう人たちはおそらく新しいことを知るのが怖いのだと思います。
知らないことを知って驚くことが、自分の無知をさらけ出すことだとでも思い込んでいるのでしょう。
つまり、そういう人ほど、実は何も知らない人なのです。
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