親のエゴは子供の敵
2012年04月30日
親のエゴは子供の敵

この間、知り合いの女性と、いわゆる「ママ友バトル」の話題になった。
同じような年齢の子供を持つ親同士は、一見結束が固いようだが、その結束の仕方には従順型、しもべ型、友情型など色々なパターンがあるという。
そして、こうした団結は、えてして外敵である外集団を作ることでより強まるのが普通である。
これを内集団の団結と心理学では言うらしい。
しかし、こうした内集団VS外集団の対決で真に犠牲になるのは、常に子供たちである。
親は、我が子可愛さのために気の合う親同士で結束するのだが、子供の世界は親のそれとはまったく異なり、外集団の親を持つ子供たちも内集団の親を持つ子供たちと友だちであることには変わりないのだ。
そして、もちろん子供たちはその地域で大人になって行く。
学校を卒業していざ就職となった時、子供の頃の親同士の確執が原因で、いがみ合った相手の親が関わっている職業に就きたくても就けないなどということも十分にあり得るのである。
その時になって、「どうして、昔、〇〇くんのお母さんとケンカなんかしたんだよ」と、子供に責められてもあとの祭りなのだ。
親は、何があっても決して子供の将来の選択肢を減らしてはいけない。
そのためには、親同士はお互いに自身のエゴを捨てることが大事なのだと、知り合いの女性は話す。
バトルをしている本人たちはそれでもいいのかもしれないが、その犠牲になる子供はたまったものではない。
これは一例だが、かつて母親同士が争っていたことで、その一方の母親の夫が勤めている会社に相手側の子供が就職試験を受けに来たが、その夫が不快感を示して面接で落とされたというケースもあったそうだ。
子供は将来どんな道を歩むことになるか、それは誰にも判らない。
だから、親は自分の思いはさておいても、子供の未来を阻むことになるかもしれない可能性は、出来るだけ排除しておいてやるべきなのではなかろうか。

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