日本たたきの代償・・・・・81

~ 今 日 の 雑 感 ~


日本たたきの代償


    五月十日に行なわれた日豪対抗競泳の男子二百メートル背泳ぎで、十九歳の入江陵介選手(近大)が、これまでの世界記録を一秒〇八も上回る、一分五二秒八六を出しました。face02

    しかし国際水泳連盟(FINA)は、入江選手が着用していた水着が、FINAの認可を受けていなかったことを理由に、公認しないという結論を出したのでした。

    水着問題の規則作りにFINAが手間取っていたために起きた、不幸な偶然だといえば聞こえはいいですが、このニュースを聞いた時、わたしは、またか-----と、いう感を拭えませんでした。

    1988年のソウルオリンピックの時、百メートル背泳ぎで、アメリカのデビッド・バーコフ選手を〇・一三秒差で下し、金メダルを取った日本の鈴木大地選手の三〇メートルのバサロ泳法に、FINAが、異議を唱え、翌年からは、バサロは一〇メートルまでと、規定されてしまいました。

    今回の水着問題も、結局はFINAが、アメリカのパートナーともいわれるスピード社には、未だに、入江選手が着用したデサント社の水着に匹敵する性能の新製品が開発出来ていないという理由で、入江選手の世界記録公認を見送るとした訳で、明らかに、そこには、アングロサクソン優位の裁定が加味されていたと言わざるを得ないのです。face09

    ワールドベースボールクラシックのルールにしても、この水泳の世界記録非公認にしても、アメリカは、どうしてそこまで、自分たちが常に一番でなくてはならないなどと姑息な策略をめぐらすのでしょうか?

    そんな相手を嵌めるような卑怯な手段を講じて獲得するチャンピオンの座に、どれほどの意味があるというのでしょう。

    しかし、あるスポーツ専門家曰く、「すべてのスポーツは、白人のためにあるので、それに該当しない人種の者がどれほどの記録を出しても、人間の記録とは認められないのだ-----と、いう考え方が、そもそも彼らの根底にはあるのだ」と、いうことなのだそうです。

    ならば、どうして世界中を巻き込んだオリンピックなどを始めたのでしょう?アングロサクソンだけの大会を、細々と開催していればよかったのではないでしょうか。

    しかし、アメリカは、単に自己満足で納得する国ではなく、国が出来てたかだか三百年足らずの土台の貧弱さゆえ、常に周囲から、「あんたが大将!」と、褒めそやされていなければ我慢がならないという、劣等感の塊のようなものですから、各国を従えていなければ、不安で仕方がないのだと思います。

    でも、そんな自分勝手がいつまでも続くと思ったら、大きな間違いです。

    それが証拠に、今回のことで、日本新記録が、世界新記録を凌駕することになった訳で、おそらく、アメリカやアングロサクソン文化の国がそうした身勝手なルール変更を続ける限り、こうした逆転現象は、どんどん加速するのでしょうね。

    そうなれば、国際基準などついには当てにならないと、オリンピックなどの国際大会そのものからも世界中の選手の興味が薄れ、アメリカやアングロサクソン圏以外の国の選手たちが集う、真の覇者を決める大会が行われるようなことにもなりかねません。

    世界は、もはや、アングロサクソンが考えているような貧弱なものではなくなっているのだということに、早く目を転じないと、彼らは、スポーツ界で生き残るすべを見失うことになるはずです。

    そして、こうした姑息な日本たたきを続ける限り、その代償は、どんどん大きくなることを、彼らは肝に銘じるべきなのです。icon09

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