リーダーの選び方・・・・・1031

~ 今 日 の 雑 感 ~


リーダーの選び方



    このところ、菅総理の影が何となく薄いですよね~。

    菅さんも、総理大臣になる前は正に国民期待の星でしたが、やはり総理になった途端に、総理経験者なら誰もがかかる「孤独病」に侵されてしまったようです。

    総理になると、これまでは真実を忌憚なく話してくれていた友人政治家たちも、一気に口を閉ざしてしまうそうで、総理の気に入らないことは出来るだけ耳に入れないようにするため、誰も忠告めいたことを言わなくなってしまうと聞いたことがあります。

    では、そうした「孤独病」に打ち勝つにはどうしたらいいのか?

    どれほど周囲の情報を遮断されても、絶対に自分自身の考えを曲げないことが大事なのだそうです。

    人は、不安になるとつい手近な情報に頼りがちになりますが、総理大臣ともなれば、それはおそらく官僚サイド情報ということになるのでしょう。

    そして、相談相手と自分のスタンスのギャップを埋めるために色々と言い訳を考えることになり、やがてやることなすことがすべてチグハグ、後手後手になってしまうのではないかと思うのです。

    しかし、逆に自ら周囲の情報をあえてシャットアウトした政治家もいます。

    小泉純一郎元総理です。

    どうして、彼は自ら外界との間に壁を築きながらも、国民との関係をうまく構築出来たのかといえば、そこには飯島秘書官の存在があったのだと思います。

    飯島秘書官は、小泉さんが今何を一番必要としているのか---と、いうことを常に的確に把握し、官僚たちの知識を適所で役立てつつも、おそらく余剰部分は排除しながら、ピンポイントの情報を伝えていたのではないかと想像出来るのです。

    「非常時に必要な人物は、無能な善人よりも有能な悪人である」

    こんな言葉もあるそうですが、これは、リーダー本人というよりも、そのブレーントラストに不可欠な要素なのかもしれません。

    真に実力のあるリーダーとは、リーダー本人が剛腕なのではなく、そのリーダーに仕える人物が優れている人のことを指すのではないかと、考えるのです。

    菅さんにも、そういう言わばフィルター役の優秀なブレーントラストが一人でもいてくれることを願いたいものですね。




    

    

    

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何故、いま歴史時代劇なのか?・・・・・1030

~ 今 日 の 雑 感 ~



何故、いま歴史時代劇なのか?




    今、NHKの大河ドラマに戦国時代に活躍した郷土の英雄を取り上げて欲しいという嘆願が、署名と共に、多くの自治体や民間の有志からNHKへ届けられているそうですね。

    長野県からも「日本一(ひのもといち)の兵(つわもの)真田幸村」、「日義木曽義仲公」、「名君 保科正之公」などを主人公とする大河ドラマをぜひ放送して欲しいという申し出を行なっているそうです。

    では、何故、今こうした戦国武将たちが脚光を浴びているのでしょうか?

    その理由について、日本中世・近世史の研究者である信州大学副学長(昨年9月現在)の笹本正治さんは、新聞のインタビュー記事で次のように述べていました。

    「ブームで多くの人が歴史に興味を持つのは大変いいことだと思います。閉塞感があり、未来に対する自信が持てない今の日本では、夢を過去に追い求めたいという気持ちや、戦国時代や幕末に新しい社会を作った人への期待が、ブームの背景にあるのだと思います」

    つまり、今の時代は多くの人が未来に希望が持てないために、過去の日本の強さやロマンにすがろうとしているのではないかということでしょう。

    しかし、そんな人々が懐く歴史感は、その時代の真実の姿を映し出しているものではなく、現代人の価値観を投影して作り上げられている想像物にすぎないと、笹本さんは話します。

    歴史小説やドラマは、決して事実ではなく、過去になってから作られて来た物語的要素を土台にしている物が大半なのです。

    そのため、それらの歴史上の人物たちの等身大の姿をNHKでは放送して欲しいと考える人たちの思いがどれほど強くても、長い間のうちに日本人の先入観として刷り込まれてしまった人物像を覆すことは、至難の業だといえるのかもしれません。

    それがために、歴女ブームの火付け役ともなった「天地人」が大河ドラマとして放送されるまでにも、「直江兼続公をNHK大河ドラマに推進する会」が立ち上がってから、作家の火坂雅志さんに小説を依頼するなどして努力した結果、ようやく10余年がかりで実現したのだということでした。

    郷土の歴史的人物が大河ドラマで取り上げられれば、その土地の知名度も上がり、観光の活性化にも大いに役立つことでしょう。

    しかし、それには、やはり多くの人たちがその人物を心から魅力的だと感じなくてはなりません。

    特に、若い女性たちの支持は絶対的に不可欠です。

    今や、熱意と正論だけではブームは維持できないという時代なのかもしれません。







    



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