恋人の短所は見えない・・・・・890
2011年01月12日
~ 今 日 の 雑 感 ~
恋人の短所は見えない
わたしは、昔から友人の間では有名なイケメン好みだった。

気に入りの俳優やタレントにも、イマイチな男性は一人もいなかった。
ところが、ここ数年前から、その好みがぐらついて来た。遅まきながら、「男は顔じゃない。人格や才能だ」----と、思えるようになったのだ。
まあ、それにはちゃんとした理由があるのだが、ここでは置いておくとして・・・。
たとえば、「恋をすると、あばたもえくぼ」と、俗に言うが、恋人に限らず、自分が好意を持っている人のことは、あまり悪く思いたくないというのが人情だろう。
しかし、どんな人間にも短所もあれば、長所もあるものなのだ。

ところが、好意を持つ相手に対しては、人は無意識のうちに長所ばかりを探してしまうという習性があるらしい。
好意とは、大抵において意見が合うというところから始まるので、共感出来るだけで、その相手を良い人に違いないと思い込むのである。
そうなると、その人の容姿や態度にも好感が持てるようになり、どんなにイマイチな容貌であったにせよ、それすら魅力的に感じてしまうのである。
その反対に、意見が合わない人に対しては、人は、少なからず嫌悪感を懐く。ブログなどもそのよい例だが、特に書き手の顔の見えないブログ上での意見の相違は、敵意に発展することさえあるのだ。
一度、自分の意見と合わない記事をアップしたブロガーの書くことは、どれほど含蓄のあるためになることでも、細部までけなしたくなるのである。
また、それはブログに限らず、リアルな日常生活でも、同じことが言える。
皆さんにも、最初は好意を寄せていた人物でも、その後、嫌いになると、今度は、それまで素敵だと思っていた相手の部分まで、欠点にしか見えなくなったという経験があるだろう。
人気絶頂だったタレントが、ちょっとした失言をきっかけに、芸能界から姿を消す破目になるのも、そうした理由からなのである。
好感を持つ人と話をする時は、大して興味のない話題でも、楽しいと感じるが、嫌いな人と同じ話題で話をしても、少しも面白いと感じないのも、そういうことが関係するからなのだという。
よく仲の良い夫婦は同じ趣味を持つといわれるが、これにも、こうした認知の錯誤がかかわっていて、夫のことが大好きな妻が、夫の趣味までも好きだと勘違いして、知らず知らずのうちに夫の趣味に付き合わされてしまっている例も少なくないのが実情なのだ。
特に、女性にはこの認知の錯誤の傾向が強い。
「あの人が好きだから、あの人のすることなら何でも好き」
これは、ある意味幸せなことなのかもしれないが、いざ、裏切られた時の心構えも必要であると、心理学者は説いている。
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