すみれ色のラブレター
2009年05月03日
すみれ色のラブレター
あなたが好きな すみれの花の 模様がついた カップ買ったわ
紅茶そそげば 琥珀(こはく)の雫 恋人時代が ふっと香り立つ
あれから季節は 幾度もめぐり わたしも可愛い グラン・マ気取り
黒革表紙の アルバム開けば ポニーテールのわたしが笑う
リボンで飾った プレゼント抱えて 帰るあなたを 待ってる春の午後
あなたがくれた すみれの花の 刺繍(ししゅう)がついた テーブル・クロス
「偶然だね」と かるくウインク 学生時代が ふっとよみがえる
あれから季節は 幾度もめぐり あなたも素敵な ロマンス・グレー
黒革表紙の アルバム開けば ハンサムボーイの詰襟姿
レースのカーテン そよ風にふかれて 時のうつろい 眺める春の午後
あれから季節は 幾度もめぐり 子供もすっかり 巣立ったけれど
黒革表紙の アルバム開けば 若いふたりの はにかむ笑顔
夢のつづきを 静かに歩む 今を優しく 懐(いだ)ける春の午後
~今日の雑感~
作詞などというおこがましいものではありませんが、北の魔女さんやタクローさんのお褒めに与かったことに気を良くして、また、このような物を書いてみました。
熟年夫婦のささやかな幸せを、若い頃の思い出を振り返るというシチュエーションで、ロマンティックに描きました。
未だ独身のわたしには、望むべくもないことですが、こんな夫婦の老後も、ちょっと素敵だなァと、思います。写真は、テキト―なのがなかったので、パソコン内のサンプル写真でお茶を濁しましたが、本音を言えば、ririchiさんのスミレの写真が欲しかったなァ。

