ちょっと、一服・・・・・34

~ 今 日 の 雑 感 ~


テレビ局のモラル


    わたしは、以前、このブログの~今日の雑感で~、テレビ局の取材の仕方について、ちょっと触れたことがありました。それは、テレビ局のスタッフが取材をする時のマナーについて書いたものだったのですが、もう少し詳しく教えて欲しいという声がありましたので、改めて書くことにしました。

    わたしの家には、時々、テレビ局やら新聞社やらの取材の依頼が舞い込みます。それも、ほとんどがアポなしですが、まあ、家には必ず誰かしらがおりますので、わたしどもでお応え出来ることでしたら、お受けするようにはしております。

    訊かれることといえば、近頃の景気についてとか、県政についての感想とか、まあ、そのような簡単なことなのですが、それなりに無難な返答をしています。

    しかし、そんな取材の仕方で、最も困惑するのは、突然取材カメラを家の中まで持ち込まれることです。このことについては、何度、許可を取ってからにして欲しいと言いましても、改善されません。その家の人に取材の協力を頼みたいと思うのなら、まず最初に、ディレクターなりその場の責任者なりが、何も持たずに家へ来て、「これこれこういう訳で、この近所を取材させて頂いているのですが、こちらでもお願いできませんか?」くらいの挨拶があってもしかるべきではないかと思うのです。

    以前、東京のキー局のテレビ局が取材に来た時には、この挨拶は徹底していました。ちゃんと背広を着た責任者と思われる男性が二人、名刺を持って訪れ、「これから、この地域を〇〇の趣旨でテレビ取材させて頂きたいのですが、こちらにもご意見をうかがいに担当の者が参ると思いますので、その時は、よろしくお願いいたします」と、言って帰った後で、カメラクルーとインタビュアーが、マイクを持ってやって来ました。

    しかし、地方のテレビ局には、地元の人間に対する親近感があり過ぎるのか、そういうことは全く割愛し、いきなり家の中まで飛び込んで来て、何の前触れもなくカメラを回し、インタビューを始めてしまうのです。去年は、こんなことがありました。皆さんもご存じの、日本の各県民の特性を面白おかしく放映する番組がありますが、それを真似したのでしょうか、地元の某テレビ局が、他の地域の人たちには理解出来ないある言葉が、わたしの住んでいる地域の共通語だということを聞きつけて、突然、その言葉を書いた紙を持ち、我が家へやって来たのです。face08

    「これ、何でしょう?」
    唐突に、紙に書いてある文字を出し、女性アナウンサーがマイクを突きつけるようにして訊きます。こちらは、何のことか判らずに、
    「いったい何なの?」と、訊ねますが、アナウンサーは、それには答えず、
    「これ、何だか判りますか?」と、また訊きます。その間、カメラマンは、顔のごく近くで、平然とカメラを回し続けています。
    「早く答えて下さいよ」
    アナウンサーの急かす言葉に、こちらも思わず、カメラを回すのをやめるように言いました。
    「何の取材だか知らないけれど、誰が家の中までカメラで撮っていいと言ったの?突然のリアクションを撮りたいのなら、外を歩いている人にでも訊きなさいよ。非常識ですよ。テレビ局が来れば、誰でもありがたがって取材に応じると思ったら大間違いですからね。今撮った映像をテレビで放送したら、承知しないから」icon08
    と、こちらが態度を硬化させたことで、彼らは、やっと自分たちがやってしまったことの過ちに気付いたのか、
    「申し訳ありませんでした」
    と、謝罪しながら、出て行きました。

    まったく、テレビ局の社員教育はどうなっているのでしょうか?こんな取材をされて、それでも喜んでいる人がいるなんて、信じられません。でも、このクルーたちが、こういうクレームが入ったということなど、決して局の上司には報告などしていないのです。それが証拠に、スタッフが代われば、またぞろ同じことの繰り返しで、しかも、局が違うとなれば、
    「この前も、注意したじゃないの」
    と、言ったところで、
    「それ、うちの局じゃァありませんから・・・・」
    と、いうことになってしまうのです。

    おそらく、テレビ局という場所には、自分たちは報道に関わる人間なのだから、少々モラルに反しても構わないのだという、幼稚な特権意識がまかり通っているのでしょうね。テレビ画面では、「視聴者さまは神様です」のような顔をして日々の放送を続けながら、スタジオ外では、まるで殿様気分。
    
    「『お前たちを取材してやっているのだから、ありがたく思え』-----そんなモラルが欠如した社員が、あなたの放送局にはいるのですよ」
 
    この場を借りて、はっきりと、お伝えしておきたいと思います!
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