ちょっと、一服・・・・・41
2009年05月15日
~ 今 日 の 雑 感 ~
歴女ブームについて
南宜堂さんのブログにもありましたが、最近、「歴女(れきじょ)」なる言葉がマスコミ関係に頻繁に踊っています。
これは、近頃、頓(とみ)に増殖してきた、歴史好きの女性たちを意味する最新の造語なのだということですが、そんな中でも、殊に、日本の戦国時代史に関心を持っている若い女性たちを指す言葉なのだそうです。
そんな彼女たちの興味に火を付けたのは、おそらく、現在、NHK総合テレビで放送中の大河ドラマ「天地人」ではなかろうかと、思います。このテレビドラマの原作となったのは、平成十八年発表で、信濃毎日新聞に連載されていた歴史小説「天地人」なのですが、この原作を、今回ドラマ化するにあたり、主演の直江兼続役を、若い女性たちに人気のある俳優の妻夫木聡が演じているということが、まずは、女性たちのハートをつかみ、「歴女」なる物を出現させるきっかけとなったのではないかと、推察します。
また、今回の大河ドラマは、明らかにそうした女性たちの視聴者を意識して作られているようで、これまでの、どちらかというと髭面の豪胆粗暴で血なまぐさい、如何にも猛者ぞろいという男臭い武将たちに扮した俳優陣が、徹底的に泥臭い芝居をしていた大河ドラマとは打って変わって、登場する俳優たちも極端に若く、スマートで、涙あり笑いありの清々しい戦国青春物に出来上がっているとのこと。そして、その主人公の直江兼続が、「愛」と記された前立付の筋兜を愛用していたというエピソードも、「歴女」たちに親近感や、ある意味恋心を覚えさせるアイテムの一つともなっているのかもしれません。
しかし、その「愛」の字も、別に直江兼続が、一途に一人の女性を愛するためのメッセージとして選んでいた訳ではなく、ただ単純に、「愛宕明神」や「愛染明王」という軍神の力にすがることを意図して、その前立を付けていただけの話なのですが、彼女たちの想像は、そのような色気のないものをはるかに凌駕して、前立の「愛」は、主君・上杉景勝の「義」に対する永遠の忠義であり、果ては、「はがくれ」の武士道精神にまでも飛躍して、一種の妄想の域にまで達しているようなのです。
「はがくれ」の説明は、ここでは、あえて触れずにおきますが、興味のある方は、調べてみて下さい。

これは、今から数十年前に日本中の若い女性たちの間に、インフルエンザ感染の如く蔓延した、「新選組」現象にも似ているのもではないかと思います。でも、「歴女」たちは言うでしょう。「わたしたちは、『天地人』が始まる前から、各地の中小領地の主や、戦国武将には興味があったのよ。何も、いまさら、好きになった訳じゃァないわ」と-----。
確かに、この頃は、漫画やコミック誌などでも、戦国武将者は人気のジャンルですからね。でも、その興味が、いったいいつまで続くでしょうか?たいていの「歴女」たちは、おそらく、来年の大河ドラマ「龍馬伝」(主演・福山雅治)が始まれば、また興味はそちらの方へ傾き、直江兼続など忘却の彼方-----と、いうことになってしまうのが関の山なのではないでしょうか?
もしも、「そんなことはないわ!」と、断言できる「歴女」がおられるならば、これから何十年も、その興味を色褪せさせることなく、持続して行ってもらいたいものだと思います。
でも、「歴女」たちが、騒ぎ出すことなど関係なく、直江兼続は、昔からずうっと歴史の中にいたのですけれどね。(^-^) 続きを読む