出来レースには、うんざり!・・・・・412

~ 今 日 の 雑 感 ~


出来レースには、うんざり!



    正直、ここまでひどいとは思わなかった。

    浅田選手が金メダルに届かないとしても、これほどの得点差が付けられるとは・・・・。

    ショート・プログラム後に浅田選手が、「いつもはキム・ヨナ選手に10点以上の差を付けられているのだけれど、この差は、上出来」と、いう主旨のコメントを出したことが、ジャッジたちの危機感を煽ったのは、目に見えている。

    「それならば、もう、戦意を喪失するくらいの得点差を付けてしまい、浅田に戦う前から白旗を掲げさせてしまえ!」

    そんな声が聞こえてきそうなくらいのキム・ヨナのフリーの驚異的得点だった。

    浅田選手とキム・ヨナ選手の演技の何処に23点以上もの差があるというのだろうか?この23点の差は、明らかに、15歳からカナダに移り住み、カナダ人のコーチの許で練習を積んで来たということに対する、同情点、御祝儀だとしか思えない。

    確かに、浅田選手は、後半、足に負担がかかり、エッジが氷に引っ掛かった上にジャンプをミスするという失敗をしてしまったが、彼女の演技そのものは、とても23点差が付くほどひどいものではなかったはずである。

    ただ、わたしも以前ブログに書いたが、浅田選手には、このラフマニノフの「鐘」は、確かに重すぎた。

    また、こういう重厚な曲は、ヨーロッパの人たちには受けがいいが、カナダやアメリカの人たちの感性には、そぐわないものでもある。浅田選手が滑り終わった後の、場内の反応の鈍かったことを見ても、それは明白であったと思われる。

    それよりも、鈴木明子選手の「ウエストサイド・ストーリー」の軽快な音楽の方が、ずっと、観客の反応も良く、場内を沸かせた。

    浅田選手の音楽は、間違いなく選曲ミスでもあったと思われるのだ。

    しかし、それだからといっても、23点差は、おかしい。

    そして、加えておかしなことは、カナダ代表のジョアニー・ロシェット選手の銅メダルである。母親がバンクーバー入りした直後に急死というこれ以上ない悲劇に見舞われながらも健気に演技を続けている姿は、感動に余りあるものだが、フリーの演技では、明らかに精彩を欠き、あの演技ならば、長洲未来選手や安藤美姫選手の滑りの方が、ずっと素晴らしい内容だった。

    ここにも、身内びいきの加点がなされていたのであろう。

    まあ、いずれにしても、キム・ヨナ選手は、この金メダルを胸にオリンピックを去るであろうし、今後は女優かプロ・スケーターになって、これまで練習や衣装にかかった膨大な借金を返済することになるのだろう。

    それに引き換え、日本人選手たちには、未来がある。

    今から、四年後のソチ五輪が、楽しみになって来た。
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