地域のガソリンスタンドが消える
2013年02月09日

ここ二日の寒さは、また恐ろしいものがある。
再度、水道を凍らせてしまった。
今、この春からの消防法改正が原因で、地域のガソリンスタンドが大変な窮地に追い込まれているとのテレビニュースを観た。
40年以上使われているガソリンや重油、灯油などを入れるタンクの使用が禁止となり、県内でも多くのガソリンスタンドが、タンクの補修や新しいタンクを造る費用を支払う目処が立たずに、廃業せざるを得なくなっているのだという。
タンクの補修工事には、約200万円~約500万円、新たにタンクを造ることになると、何と約1000万円ものお金がかかるのだそうだ。
かつての高度成長時代ならば、自動車の販売台数もウナギ登りだったために、ガソリンや重油、軽油なども飛ぶように売れた。
しかし、今のような不景気では、自動車販売台数も減少し、ガソリンスタンド経営者も高齢化していることなどから、とても新たな設備投資など出来るものではない。
事情が考慮されれば、タンク入れ替えのため最大三分の二までの補助金が国から下りるという可能性も無きにしも非ずだそうだが、それでも、残金は経営者持ちとなる。
そんな訳で、ガソリン販売をやめて、灯油のみを販売する方向に商売を縮小したり、スタンドの経営そのものをやめてしまうという人たちが出て来たのだという。
ところが、小さな村などの場合、ガソリンスタンドが一軒しかないという場所もある。
そのスタンドが商売をやめてしまうと、地域住民はガソリンも灯油も遠方まで買い出しに行かなければならなくなり、生活に多大な支障が出て来てしまうのである。
そうした特殊な事情の地域では、村唯一のガソリンスタンド存続させるために、自治体が国に交渉し、新しいスタンド建設費用として補助金の申請に動いている例もあるそうだ。
豪雪地として知られる栄村に二軒あるガソリンスタンドも、そうした岐路に直面しているが、経営者の一人は、
「栄村は2011年の大地震の際に、ガソリンや灯油がどれほど住民にとって貴重なものかを改めて学んだ。スタンドを一軒に統合してしまうという案もあったが、そうなると豪雪地帯のため、距離的に冬は灯油を買えなくなってしまう住民も出て来る。しかも、栄村で冬季に住民が使用するトータルの灯油量を考えれば、とてもスタンド一軒では供給が追い付かない。スタンドのタンクの灯油が、一日で売り切れてしまうということも珍しくない」
だから、今はどうやってこれまで通り二軒のスタンドを維持しようかと考えているところだと、話す。
長年使用した古いタンクの破損や腐食により、各地のスタンドで油漏れが起きているという事実は確かに深刻な問題ではあるが、そのスタンド自体がなくなってしまえば、今度は住民の命に直結する大問題が起きる。
それもこれも、生活する上において何不自由のない都市で暮らしている人たちが机上の理論だけで決めたことで、地方の末端で必死に生きている人たちの実情などまったく考慮しない無知の弊害と言わざるを得ない。
続きを読む