独身者と既婚者の価値観のズレ
2012年08月23日
独身者と既婚者の価値観のズレ

ヤフーの知恵袋に、既婚女性からの面白い投稿があった。
「昔から付き合いのある独身の友人女性とよくランチを一緒にするのだが、友人は今まで通り3000円クラスのランチを食べに行こうと誘う。友人は、年収1000万円もある高給取りだから、そのぐらいは当たり前のように思っているのだが、わたしは、結婚してからは自由になるお金もないし、夫の給料のことや将来を考えれば、そんな贅沢はとてもできない。
ランチに1000円出すのだって考えてしまう。なのに、友人はそのことにまったく気付いてくれないので、どうしたらいいのか困っている」
これに対する回答は、
「夫が安月給なので、もう以前のようなランチは食べられない。もっと、安いお店へ行かない?と、夫のせいにして友人に本当のことを話す」
「ランチ代で破産するなんてバカらしい。そんな金銭感覚の友人となら別れたほうがいい」
と、いうものが大半だった。
確かに、ランチに3000円は法外だろう。
いったい、その友人は何をやっている人なのだろうか・・・と、そちらの方が気になるが、時には、こうしたケースの逆もある。
独身時代は爪に火をともすような生活をしていたのに、お金持ちの夫をゲットした途端に、毎日のランチ代に2000円も使うことが当たり前になってしまったという女性もいるのだ。
独身者と既婚者には、どうしても価値観にズレが生じやすくなる。
既婚者は、何処にでも我が子同伴は当たり前で、独身者と会う際もついいつもの感覚で連れて行ってしまうのだが、独身者にしてみれば、これほど迷惑なことはない。
わたしの大学時代の友人も、同じく大学の友だちが子供を連れて彼女の家を訪ねた時、とうとうブチ切れた。
「子供なんか連れて来ないでよ!ゆっくり話も出来ないじゃない!」
そうなのだ。わたしの友人は、かつての同級生と静かに思い出話や近況を語り合いたかったのだが、子連れの相手とでは気を遣ってしまい、それが出来ないのである。
いや、子供だけではない。相手に夫がいるというだけでも、独身者は既婚者に気を遣う。
お互いに独身時代は、男性の職業や容貌なども話のタネにして面白おかしく盛り上がっていたはずなのに、話題が相手の夫にも関係するのではないかと思えば、腹話も出来なくなると、その友人は言う。
独身者と既婚者の間は、そうやって疎遠にならざるを得ないことが往々にしてあるのだ。
この質問者の女性と、その金持ち友人の間も、おそらくそんなところであろう。
質問女性は、「友人に気遣いがない」と思い、友人の方は、「結婚してしみったれたわね」と、落胆する。
どちらが悪いわけではないのだが、要するに住む世界が変わってしまったということなのである。
もしかしたら、友人女性もまた、結婚したことでそれとなく会話の中に夫の話題を持ち出す質問者に、
「旦那の話題なんかどうでもいいわよ。のろけ話なんか別の場所でしなさい。気遣いのない人ね」
と、立腹していたのかもしれない。それが、3000円のランチへの誘いという意地悪になって表われていた可能性もある。
既婚者と独身者が親しい友人同士の場合、仲を長続きさせるコツは、経済観念を低い方へ合わせることと、既婚者は出来るだけ独身者の前では子供や夫の話題を持ち出さないこと----などが、大事なのではないだろうか。
既婚者にとっての夫は生涯をかけた大事なパートナーかもしれないが、その夫を知らない独身者にとっては、ただの見知らぬ赤の他人に過ぎないのだから・・・。
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