腐っていた肉

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    「こんなに人って成長できるんだ」。ボクシング男子ミドル級で金メダルを獲得した村田諒太(26)。傷まみれの顔で君が代を歌う村田の姿を、妻の佳子(よしこ)さん(30)は観客席から涙ごしに見つめた。脳裏には、自分の強さにうぬぼれていた青年が、挫折を乗り越え成長していった姿が浮かんだ。二人三脚で歩んだ苦難の日々が報われた瞬間だった。



    ボクシングで金メダルをとった村田選手に対して、わたしの近所のおばさまたちの見解はかなり手厳しい物がある。

    「何で、あんなに嫁といちゃついているのか?観ていて不愉快だ」

    「ロンドンへ嫁を連れて行くのではなく、おばあちゃんやお母さんを連れて行ってあげればいいのに・・・。嫁なんか若いんだから、この先も何度だって海外へ行けるだろう。気の利かない女だ」

    「四歳も年上だってさ。年下男がまんまと騙されたんだろう」

    おばさまたちの目は、金メダルよりも、目立ちたがり屋の女房の尻に敷かれる、その先の彼の将来を案じているのかもしれない。

    「試合前に『金メダルを取りました。おめでとう!』なんて紙を、家の中に嫁に貼られたら、ぼくなら『やめてくれ!』って言っていたな」

    元体操選手の池谷幸雄さんの言葉が実感こもっていた。

    まあ、今回は、運よく金メダルだったから良かったが、確かに恐ろしくプレッシャーをかける嫁であることには違いないようだ。





    北海道内の高齢者施設で2人が死亡するなどした腸管出血性大腸菌O(オー)157感染による集団食中毒で、原因とされるハクサイの浅漬けを製造した札幌市西区の漬物会社「岩井食品」が15日、市内で記者会見し、岩井憲雄社長は「食の安全を脅かしてしまい、おわびします」と陳謝した。(時事通信)




    この猛暑なので、食品はかなり神経質に管理しないと、あっという間に雑菌の巣になってしまう。

    今回は、ビニール袋入れの浅漬けが集団食中毒の原因だったそうだが、たとえ野菜とはいえ、調理済みの食品は特に危険性が高いことが判る。

    親戚の男性も、最近某スーパーでビニール袋入れの味付けされている調理用の肉を買ったところ、家へ帰って来て袋を開いてみると、中身が既に異臭を発していて、とても食べられる状態ではなかったのだそうだ。

    搬送途中で冷蔵室から出したまま長時間放置したのか、もともと腐敗寸前の肉を味付けしたのかは定かでないが、気温がさほど高くなければ食べられたかもしれない素材でも、この暑さではあっという間に腐ってしまうだろう。

    食品を扱う人たちは、「いつもはこうだから・・・」というやり方が、夏場は通用しないということを肝に銘じて欲しいものだと思った。

    もちろん、肉は即廃棄したそうだが、買い物が出来る場所がそれほど多い訳ではない田舎では、腐った肉を買ったからと言って、簡単に苦情を言いに行くことも出来ない。

    面倒な客というイメージが付けば、その後の買い物がしにくくなってしまうからだ。

    このような場合、ほとんど客の方が「運が悪かった」と思い、諦めるしかないのが普通である。

    それだけに、店舗側には都会のスーパー以上に徹底した気配りと神経質なほどの食品管理を行なって欲しいものである。

    万が一にも客が食中毒を発症するような事態になれば、世間が狭いだけにその悪い風評は都会の比ではなく、店舗はもとより地域全体にも大変な影響を及ぼすことになるのだから。





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Posted by ちよみ at 17:40Comments(0)ちょっと、一息 24

クレプトマニア(窃盗癖)

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    「物を盗んでいるときだけ、生きている実感が持てた」。ある男性は悲しげに自分の心境を振り返り、別の男性は万引を繰り返した母親について「気づいてあげられなかった」と自分を責めた。特別に欲しい物ではないにもかかわらず、衝動的に万引を繰り返してしまう精神疾患の「クレプトマニア」(窃盗癖)。2人の男性はクレプトマニアに人生を翻弄された。適切な治療を受ければ改善されるというが、医療機関は少なく、専門家によると、最悪のケースでは家族から見放されたり、自殺に追い込まれたりする患者もいるという。(YAHOO!ニュース)




    「万引を成功したときに感じるたまらない高揚感は抑えられなかった」

    前者の、19歳の頃から万引きを続けていた国立大学出の男性理学療法士は、逮捕後にそう話したという。

    そして、後者である万引きを繰り返していた母親もまた、息子と離れて暮らすようになり、息子の世話が出来なくなったことがきっかけで、万引きを始めてしまったのだそうである。

    二人に共通する点があるとすれば、それは、万引きをする時の得も言われぬスリルと、万引き成功後の解き放たれるような達成感という精神状態の緊張と弛緩のギャップに、麻薬的快感を覚えていたということなのであろう。

    人間には、必ずやり遂げ願望があり、仕事をするのもお金のためというよりは、何かをやり遂げたという達成感や満足感を得たいためという理由もあるのだそうだ。

    ボランティアをする人たちが、まったくの無報酬であるにもかかわらず、何度でも率先して行なうのは、正にその「やり遂げ願望」が働くせいだという。

    「誰かのために役に立ちたい」

    人は、誰しもそうした気持ちを持っているものなのだが、その誰かが何処にも見当たらない場合は、手っ取り早くそれに近い達成感を得たいがために、万引きという極めて身近にあるスリルを選択してしまうのではないだろうか。

    そうなると、万引きはもはや品物目当てではなく、盗む時のスリルと、成功したのちの達成感だけを得ることが目的となる。

    万引き常習犯だった男性は、万引きで手に入れたものを店から一歩外へ出た途端に、ゴミ箱へ捨ててしまったこともあったそうだ。

    これは、よく言うところの買い物依存症にも似ていて、こちらは、買い物をする時の店員のお世辞や「ありがとうございます」の言葉を聞きたいという思いだけが目的化している症状なのだそうだ。

    そのため、買ってしまった商品には何の興味もないので、患者の家の中には包装紙さえ解かない品物が山のように積み上がっているということも珍しくないのだという。

    現在は、服役も終えて精神的リハビリを受け、社会復帰しているこの理学療法士の男性だが、またちょっとしたきっかけが元で万引きをしてしまうかもしれないという、不安を常に抱えているという。

    「自分は生きている」という実感を得たいがために万引きを繰り返すクレプトマニア(窃盗癖)だが、その背景にあるのは、心から満たされることのない出口の見えない寂しさなのではないだろうか。
    


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Posted by ちよみ at 14:35Comments(4)ちょっと、一息 24