ママ友会禁止令
2012年10月06日
ママ友会禁止令

都内の公立小学校の入学式で、ある通知が配られた。「保護者間交流に関するお願い」と記され、内容はこうだ。
「学校外での有志による保護者サークル等の開催について自粛をお願いします」
保護者間、特に母親同士の会合を禁止する「ママ友会禁止令」だ。トラブル防止を目的に、特定の親同士で仲良くせず、学校が開く保護者会を通じて幅広くつきあうように求めている。
学校関係者によると、2年前から入学式で配布するようになったという。中学受験を控えた5、6年生の保護者には、友だちの志望校を学校に問い合わせることも自粛するよう呼びかけている。同校では過去に、私立中学校に合格した子の親になりすまし、入学辞退の電話を中学校にかけた親がいたからだ。
通知ではこのほか、ママ友同士のトラブルにつながりがちな学校への子どもの送迎も控えるよう求めている。フェイスブックなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の利用や、メールアドレスの交換もだめ。保護者間の連絡は、学校の連絡先名簿を利用するように、としている。(YAHOO!ニュース)
なかなか興味深い取り組みを始めた小学校もあるようだ。
保護者間でのフェイスブックやメールでの直接のやり取りも禁じたところがミソだろう。
インターネットを利用することで、ともすれば特定の保護者ばかりで連絡を取り合うことになりかねず、自ずと彼らの間に派閥やグループが出来やすくなり、ママ友同士のいじめにも発展しかねない。
この小学校は、実に画期的な「ママ友会禁止令」に着手したといえる。
それにしても、自分の子供の友だちが何処の中学を受験するのかを、学校に問い合わせる親がいることには唖然とする。
他人の子供が何処を受験しようと我が子には何の関係もないと思うのだが、どうしてそこまで人の動向が気になるのか?
合格した他の子供を志望校へ入学させまいと、その子供の親を名乗って入学辞退の電話を中学校へかけるなど正気の沙汰とは思えない。
ママ友たちにとって、もはや我が子は、気に入らないママ友を蹴落とすための武器のような存在になっているようにさえ思われる。
小学校や中学校は、あくまでも子供たちが主役のはずなのに、いつから保護者が前面に出て来るようになってしまったのか。
教える側の教師たちも、本来しなければならない子供への教育よりも保護者への対応に神経をすり減らしているのが現状で、これでは何のための学校教育か判らない。
保護者は、教師が特段子供たちに理不尽な接し方をしていない限り、黙って見守っていればいいのである。
学校は、ママ友たちのレクリエーションの場ではない。
学校側に保護者の教育までもしなければならないような負担をかけるのは、どう考えてもまともとは思えない。

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頑張り屋には耳の痛い話
2012年10月06日
頑張り屋には耳の痛い話

この秋から、SBCでは「レジデント~5人の研修医」なる医療ドラマが始まるらしいが、はて?・・・何処ぞで聞いたようなタイトルだな。(爆)
ところで、あなたの周囲にやたらがむしゃらに仕事をこなす人はいないだろうか?
休日返上で仕事に明け暮れるような、仕事生き甲斐人間だ。
しかし、そういう人は、あまり幸せそうな顔をしていないのは何故だろう?
それは、仕事がその人にとっての逃げ場になっているからである。
つまり、そういう人は、決して仕事が好きなわけではないのだ。
ただ、心の中の言いようもない空虚感を満たすために、何かをしていなければやり切れないから、無我夢中で自分を追い込むのだという。
そして、何かを達成した時だけ、生きているという実感を得ることが出来るのだ。
ある有名な漫画家が、これに似たようなことを話していたことがある。
「別に漫画を描くことが好きで描いているわけではない。描いている時は、常に苦痛で仕方がないのだが、描き終わった時の一瞬の安堵感が、自分にとっての最良の時間に思えるのだ」
こういう感覚は、トップアスリートにも共通するものなのかもしれない。
走り始めた頃は、走ること自体が楽しくて走っていたのだろうが、記録が更新されて周囲の期待が高まるにつれ、自分は目に見えない何者かに走らされているという義務感を覚えるようになるマラソン選手も多いという。
それでも、走り続けるのは、走ることでしか自分自身を実感できないからであろう。
そうやって、弱い自分から目をそむけているに過ぎないのである。
だが、その苦痛は、ある時突然限界を超える。自分を追い込んで追い込んで、それでも自身が納得できる結果が出ない場合、達成感すらも手に入れられなくなる。
疲れても仕事から離れることが出来ず、休養が取れない。
何もかも忘れて放り出してしまえれば楽なのだが、それは怖くてできないのだ。何故なら、その仕事を離れてしまうと、自分が生きて社会の役に立っているはずだという証明さえも消えてしまうからである。
それがうつ症状を引き起こす原因の一つだともいわれているそうだ。
だから、真面目で熱心な人は、決して勤勉な人ではない。
仕事をしていないと不安に押しつぶされそうになるから、頑張るしかないのである。
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