クリスマス・ディナーは何のため?

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    この国は、年末にやることが多すぎて毎日バタバタだ。

    なのに、異常な寒気の影響で、身体が思うように動かない。

    温泉に入っている時が一番ホッとする。

    寒さで頭が痛くなるというのは、こういうことを言うんだろうな。

    今年は、不況風が激し過ぎたせいか、テレビでもクリスマスを盛り上げるような企画はあまりなかったような気がする。

    そういえば、知恵袋にも何だか良く判らないような投稿があった。

    ある女性が、彼と一緒にレストランでクリスマス・ディナーをしたんだけれど、彼がちょうど会社の人事で希望の部署に入れず、とんでもなく落ち込んでいたというのだ。

    女性は、この日のディナーを心から楽しみにしていたそうで、彼のためにプレゼントまで用意して優雅な時間を過ごそうとしていたのに、彼の表情は沈鬱なまま。

    少しも楽しそうじゃない彼に対して、

    「わたしの気持ちも知らないで、何を聞いても上の空。こんなクリスマス・イブを過ごすはずじゃなかったのに、何なのこの態度。せっかくの食事が台無しよ」

    と、怒りがおさまらないのだという。

    この相談に回答者たちからは、

    「人の気持ちを察することが出来ないのは、むしろあなたの方。彼の気持ちを考えれば、クリスマス・ディナーなんかに来たくはなかったのが本音でしょう。それでも、あなたとの約束を守って来てくれているのだから、落ち込む彼を慰め元気付けるのが、彼女であるあなたの務めのはず。それを、気分を台無しにされて面白くないとは何事ですか」

    との叱責の声が大半だった。

    女性は、恋人とのクリスマス・ディナーにきらびやかな夢を描くもの。何日も前から着て行くドレスや化粧にも気を配り、中には、わざわざ美容院へ行ってドレスアップする人もいるだろう。

    この女性は、その夢と努力が水の泡となってしまったことに、怒りがおさまらないのかもしれないが、確かに彼女の視野の中には彼の存在は皆無のようである。

    投稿記事を読むにつけても、彼女にとって彼は、クリスマス・ディナーを楽しむためのおしゃれアイテムの一つでしかないような印象を受けた。

    そういえば、以前、結婚式でお気に入りのウエディングドレスを着たいばかりに、好きでもない男性との結婚を承諾したという女性の話を聞いたことがある。

    綺麗な着物を着て人前に出たいがためだけで、仲人を引き受け続ける女性もいるそうだ。

    女性のおしゃれにかける執念はすさまじい。

    この投稿者も、きっとその類の一人だったのだと思われる。
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Posted by ちよみ at 22:07Comments(0)ちょっと、一息 36