ストレスは、適度に感じる方が良い
2012年09月20日
ストレスは、適度に感じる方が良い

ストレスといえば、すべてが悪玉のように思われがちだが、実はそうとも言い切れない。
人間が生きて行く上で、ストレスが重要な役割を果たしている場合もあるのだ。
夏は暑い、冬は寒い。
これもストレスの一種である。
料理をする時は、火傷に気を付けようと緊張するし、自動車の運転だって、四方八方に注意を配らなければならない。これも、立派なストレスである。
お腹が空くことも、隣の人と会話する際の気配りも、テレビ番組の録画をし忘れた時の落胆も、やはりストレスなのである。
これらのストレスがあるから、人間は自分でそれを回避するために、自然と身体を守ることが出来るし、休養をとったり、気分転換を図ることも出来るのだ。
もしも、こうしたストレスを感じなかったら、どうなってしまうだろう。

不安も緊張もない生活があったとして、人間は生きていられるのだろうか?
以前、何かの報道番組が交通事故で脳に障害を負った女性の特集を取り上げていたが、その女性は、恐怖とか緊張とか不安というものを一切感じなくなってしまったのである。
熱いコーヒーはすぐに飲んだら火傷する----ということは判るのだが、それに対する恐怖心がないので平気で飲んでしまい、大変なことになったり、刃物は危ないという認識はあるものの、危ないことは怖いことという感覚がないので、料理の最中に手を切りそうになることもしょっちゅうだ。
そして、対人関係でのストレスもないので、いつもハッピー。怒るとか、悲しむという感情も麻痺している。
彼女は、そのことを甘んじて受け入れてはいるものの、一方では、驚いたり、悲しんだり、怖がったり、悩んだり----という感情があるからこそ、人間なのだということもちゃんと理解してるようであった。
つまり、ストレスとは、「身体が危険なので、防御姿勢をとれ」という重要なサインなのである。
では、こういうストレスを最小限にするためには、どうしたらよいかというと、殊に人間関係がもとで生じるストレスは、お酒などに頼るのではなく、誰かに相談する、話をするということが良いそうである。
しかし、それには相手の話にもちゃんと耳を傾けること。
いつも、自分のことばかり訴えるのは、マナー違反である。
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