目に見えない相手ほど叩きやすい・・・・・547

~ 今 日 の 雑 感 ~


目に見えない相手ほど叩きやすい


    ニューヨーク大学の女子学生を対象にした受験で、こういうものがあったそうである。

    被験者とされた三人の女子大生に電気ショックを与える装置だと偽り、ボタンのついた装置を渡す。そして、もう一人の女子大生を彼女たちの前へ座らせ、最初は、顔を見せた状態のその女子大生へ向かって、電気ショックを加えるように命令したのだ。

    もちろん三人の持つ電気ショック用のボタンは偽物であるから、電気など流れはしない。

    最初の実験では、三人とも相手の顔が見えていることで、ボタンを押すことをためらったり、押す時間を極めて短いものとしたのである。

    ところが、今度は、相手の女子大生の頭から頭巾をかぶせ、同じことを命じたところ、三人は、ほとんど何のためらいもなくボタンを押し続けたのであった。

    これにより判ることは、人間の心理は、相手の顔が見える場合は理性的に働くものの、顔の判らない相手には、極めて残酷な行動に出ることができるということなのである。

    戦場の兵士にもこれと同じことが言える。彼らは敵の顔が見える時には銃を撃つことを躊躇するのだが、相手が茂みの中などにいて姿が見えない時は、何の抵抗も感じずに銃撃を始めたというのであった。

    こう考えると、「噂」という厄介な中傷が流れる原理も、これと同じと言えるのである。

    「噂」はとかく相手の顔が見えにくいところから火がつくものである。もしも、見えていたとしても、本当にその「噂」の対象となる人物とごく親しい人物が流すことはほとんどないのである。

    それは、犯人が特定されかねないという危機感が身近な人物には付きまとうために、滅多なことでそんな「噂」をながそうなどという気持ちにはなれないからなのだ。

    そのために、この「噂」を潰すためにはまず出所を確かめ、それを流した本人に「お前の仕業だとバレているぞ」と、知らせ、根元から元凶を引き抜くことが手っ取り早い方法なのである。

    それには、まず自分が生身の人間で、いつでもお前のそばまで行くことが出来ると知らせるのが効果的である。

    しかし、逆に相手がプレッシャーをかけようと自分の近くまで寄って来た時は、飛んで火に入る夏の虫ということで、それこそチャンスであるから、地の利をうまく生かしてこちらの優位を見せつけ、相手の機先を制することも可能なのである。

    その時は、自分の素顔を相手に見せ、出来れば自分のごく近しい人たちを連れて行き、その「噂」を流した人物に向かって、思い切り恥をかかせてやることが効果的なのである。

    そうすれば、そこで形成は一気に逆転。「噂」の対象が180度転換し、その相手へと変わってしまうのである。

    また、自分の「噂」を封じ込めるためには、逆に自分の方から友達などの協力を得て、さらに自分自身に対する「荒唐無稽な噂」を流すという手もある。「噂」とは、真実味があるから尾ヒレもついて人々が興味を示すのだが、そこから真実味をとってあり得ない内容ばかりになってしまえば、「噂」が持つ魅力は一気に色あせてしまうのである。

    つまり、こんな具合に。

    「聞いた?あの人、職場の男性と浮気しているらしいわよ」

    「へえ、そうなの?わたしは、あの人の浮気相手は有名な外国人俳優だって聞いたけれど、いつ日本へ来たのかしらね」

    「なにそれ?」

    「あなた、知らなかったの?本当らしいわよ。もう彼との間に子供もいるんですって。それもなんと10人」

    「・・・・・?」

    こんな「噂」では、バカらしくて人に話す気になどなれないからだ。

    いつの間にか、いったい何が本当か判らなくなり、「噂」を流す人々も自分の信用にもかかわることなので、口をつぐんでしまうのが関の山なのである。

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貧乏ゆすりは・・・・・546

~ 今 日 の 雑 感 ~


貧乏ゆすりは・・・・



    あなたは、貧乏ゆすりをする方ですか?

    まあ、どちらかといえば無意識のうちにしていることが多いものですから、他人に指摘されないと判らない場合もありますよね。

    「貧乏ゆすり」とは、一口に言って、フラストレーションの発散や解消をしているという仕草ですから、ストレスを感じている時によく起こるものなのです。

    細かく足を揺すると、その刺激が脳に伝わり、精神的な緊張を和らげる働きをするのだそうです。

    これが、子供ならば、大声でわめいたり、泣いたり出来るのですが、大人はそうはいきませんから、貧乏ゆすりで同等の効果を生じさせようとするのだそうです。

    ですから、頻繁に貧乏ゆすりをする人は、どちらかというと子供っぽい性格の人だといえるのかもしれません。

    心の不安や不満が解消すると、貧乏ゆすりも直ると思われます。

    つまり、貧乏ゆすりの激しい人のための解決策はただ一つ、精神的に大人になるということなのです。

    しかし、このように考えると、時にはこの貧乏ゆすりを逆にうまく利用するという方法もあるのです。

    相手を説得したい時、もしも、その相手が貧乏ゆすりを始めたとしたら、その時がチャンスなのです。

    あなたの話し方で、相手が追い詰められている証拠でもある訳ですから、ここで一気に攻勢をかけない手はありません。

    また、妻が夫の浮気を問い詰めた時、夫が貧乏ゆすりをし始めたら、それはほぼ浮気を認めているようなものだそうです。浮気がばれるかもしれないという心の焦りが、そのような仕草を誘発するのです。

    このように、交渉の場や夫婦喧嘩の時は、貧乏ゆすりは特に禁物なのです。

    自分の弱みを相手に知らせているのと同じことになりますから、そういう時は、グッとこらえて、出来るだけ大人の対応を心がけましょう。icon21  続きを読む